スペインバスク側のサン・セバスティアンを後にして、向かったのはフランスバスク側のサン・ジャン・ド・リュズ。
ここは人口13,000人ほどの小さな街で、港町でもあり、リゾート地でもあります。素朴で上品で穏やかで、初めて来た時には「こんなおとぎの国みたいな場所があるんだ!」と驚きました。つい欲しくなるようなバスクリネンやエスパドリーユのお店や、おいしいお菓子屋さんやレストランも多く、バスクの中でも大好きな街の一つです。
ここはスペインの国境からわずか15kmほどですが、街の雰囲気がガラッと変わるのが面白いですね。この白い漆喰の壁に赤い屋根の可愛いお家が見えてきたら、フランスバスクに来たなあという感じがします。
Zoko Moko
お昼のレストランは、友人が予約してくれました。ミシュランに掲載されているお店ですが、全然気取ったところがなく、居心地が良くてコスパも最高という、とても素敵なお店でした。
市場での仕入れ状況によってメニューが変わる週替わりのランチは、前菜+メイン+デザートで€25。日本円に換算すると4000円強なので、日本の感覚で言えば別にお手頃価格ではないのですが、この後行ったパリと比べると物価は雲泥の差です。それなのにとても丁寧で凝ったお料理が出てきたので、感動しました。
週替わりランチの他に、アラカルトからメニューを選んで組み合わせることもできます。その場合、前菜+メイン+デザートで€39で、メニューによっては少し上乗せ、という仕組みでした。
しかし、生肉愛好家の私としては週替わりメニューにあった子牛のタルタルがどうしても食べたく、そちらにすることに。夫と友人はアラカルトにしていましたが、そちらもとても美味しそうでした。
まずはアミューズのお魚を使ったムースとクランブル。やはり港町で食べるお魚料理は美味しい。
前菜は子牛のタルタルです。生肉と言えばユッケも最高ですが、香草の効いたタルタルもまた良し。ユッケにはユッケの、タルタルにはタルタルの美味しさ。みんな違ってみんな良いのだ。
メインは本日の鮮魚、ブールブランソース。お魚はもちろんのこと、添えられたお野菜も美味です。美味しー!お魚最高!と喜んで食べていたら、老人クラブと思しきお隣の席のご老人たちに「お魚が美味しいの?それは良かった」と話しかけられました。
ふと目をやればこのご老人たちは結構な大きさのお肉を召し上がっており、私はまた「自分があの年齢まで元気でいられたとして、あのサイズのお肉を平らげることはできるだろうか」と自問せずにはいられませんでした。最近はつい、「いつまで今のように食べられるかわからないから、今食べておこう」という思想に陥りがちです(そして食べ過ぎている…)。
週替わりの方はデザートも好みだったので本当に文句なしでした。ローストしたパイナップルとマスカルポーネです。パイナップル、加熱すると甘さが増して美味しいよね!
最後にはコーヒーと共に美味しい焼き菓子も出てきて、大満足のランチコースでした。サン・ジャン・ド・リュズにまた行く機会があれば、ここはぜひまた再訪したいレストランの一つになりました。
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