6月の終わり頃、国立民族博物館、通称「みんぱく」に行って来ました。みんぱくは万博記念公園の中にある、世界最大級(!)の民族学博物館です。世界の各地域の展示に加え、音楽や言語などの展示、メディアコーナーや図書室なども併設しており、その気になれば1日ここで過ごせそうなぐらい面白い博物館でした。
HPはこちら☞https://www.minpaku.ac.jp/
モノレールで到着した場合、駅から博物館の入口までは徒歩で15分ぐらいかかります。公園の入口からは最短距離で5〜6分程度というところでしょうか。公園の中なので気持ちよく歩けるのですが、日差しを避けられる道はあまりないので、夏は日傘がある方が良さそう!6月でしたが、この日も容赦ない暑さでした。
博物館のみの利用の場合、博物館の入館チケット(一般580円、大学生250円、高校生以下無料 ※2023年7月現在)を購入すれば万博記念公園の入場料は不要ですが、公園内を散策したい場合は別途公園のチケット(一般260円、小中学生80円)も必要だそうです。両方払ったとしても、驚きの良心的プライス…!
これはお供の者
博物館に入る前に、まずは腹ごしらえを。PIZZA・CAFE NORTH GARDENという、みんぱくの建物の東隣にある釜焼きピザを食べられるお店にしました。
HPはこちら☞https://www.north-garden.net/
ピザ以外のメニューもありましたが、せっかくならピザかなと思い「シラスと大葉のピッツァ」を注文。ランチセットにはスープとサラダ、パンもついています。
きました〜!大葉がたっぷり!その量なんと約15枚分の大葉だそうです。香味野菜好きにはたまりません。薪窯で焼いているからか、生地も香りが良く、もちもちとして食べ応えがあります。1枚でお腹いっぱい!2人以上で行って、違う種類をシェアできたらもっと楽しそう。
お腹を満たしたところで、いざみんぱくへ。入るなり立派なトーテムポールがお出迎えしてくれて、気分が高まります!
展示室はオセアニアから始まり、アメリカ、ヨーロッパ、アフリカ、西アジア…最後が日本と、東回りに世界一周をするような構成です。殆どのコーナーで写真撮影が可能で、面白い展示を見つけては写真を撮っているとあっという間に時間が過ぎます。
トーテムポールとヨーロッパ各地のパン。
こちらは東南アジアの展示コーナーにあった説明文。今や日本も夏は40度近いことを思うと、日中はお昼寝して暑さを凌いだほうがいいんじゃない?と思ったり。
オセアニア、アメリカ大陸、ヨーロッパ、アフリカ…と見てきて、アジアのコーナーまで来ると、衣食住全てにおいてやはり共通するものを感じることがグッと多くなります。
世界中の織物を見ることもできます。それぞれの文化圏で、気候条件にあった布が作られていることがよくわかります。
こちらの左の人形はカメルーンのもの。右は南アジアですね。どこの文化圏でも、この「ぎっしり空間を埋める装飾」が見られるのが面白いです。
夜に通ったらちょっと怖そうな展示も…
仮面もまた、どこの文化圏にも見られるのですよね。異なる文化圏であっても、どこでも同じように信仰があり、宗教儀式があり、儀式においては仮面を使用したりしていることを思うと、人間ってどこでも似たようなものなのだなと思えてきます。それなのに、はるか昔からずっと争いが絶えないことを思うと残念な気持ちになりますね…
様々な文化圏の住居も、原寸大で展示されています。左は中国のチワン族の高床式住居、右はモンゴルのゲルですね。これ以外にも、アイヌの人々の住居や韓国の酒幕などの展示もありました。どこも中に入って中の様子を確認することができます。こういう伝統的な住居は現地に行っても必ずしも見られるものとは限らないので、こうしてじっくり見せてもらえるのはありがたいですね。
一番最後の展示は日本。さすがに大充実の内容です。しかし人形が大量に並んでいるコーナーは何かわからない怖さがあり足早に通り過ぎました!やはり何かしらの念がこもっているのかもしれない…自己暗示にかかっているだけかもしれませんが…
「祭り」もまた、どこの文化圏にも存在するのですよね。気候も暮らし方も違う中で、どこの文化圏にも同じように自然発生的に祭りが生まれているというのが不思議です。現代社会に生きていると自然への大いなる脅威を感じる機会が少ないので実感が湧きませんが、やはり人智を超えるものへの畏怖から自然に信仰や祭礼が生まれるんでしょうね…
どの地域の展示も充実しておりわかりやすいのですが、やはり直接行って、自分の目で見たことのある文化圏のものと、そうでないものとでは理解度や解像度に歴然とした違いがあることにも気づきました。まだまだ行ったことのない地域がたくさんある…死ぬまでにどれだけ行けるだろうか。ぼんやり生きている場合ではありませんな…(急に何?)
ちなみに、みんぱくの中にもレストランがありました。また、1階にはミュージアムショップがあり、民族学関連の書籍やCD、民芸品なども扱っているので、興味がある人にとっては1日いても飽きない場所だと思います。全く予備知識なしで出かけても、衣食住などわかりやすいテーマの展示も多いので、何かしら面白いと感じられる部分がありそうです。
ちょうど紫陽花の季節だったので、帰りには紫陽花を見て帰ってきました。万博記念公園も広々して気持ちが良いし、みんぱくも見応えがあるので、また涼しくなった頃に遊びに行こう〜(と言いながら、太陽の塔の内部公開に行きたくて、この翌週にまた万博記念公園に行きました)。