様々なローカルグルメを気軽に楽しめる、ソウルの南大門市場。2025年6月のソウル旅行では南大門近くに泊まり、下町感溢れる韓国グルメを満喫してきました。
市場の食堂のご飯はボリュームたっぷりで、元気が出るものばかり。定食スタイルのお店が多いので、一人で入りやすいのも魅力です。
そこで今回は、南大門の名物とも言える太刀魚、カルグクスなどを味わえる、昔ながらの食堂を5軒ご紹介。ぜひローカル食堂巡りの参考になさってくださいね。
✔︎ この記事でわかること
- 南大門市場の基本情報とアクセス方法
- ローカル感満載!南大門市場のおすすめ食堂5選
- 一人でも入りやすい定食スタイルの魅力
- 太刀魚や鶏スープなど韓国ならではの名物グルメ
南大門市場は国内最大級の伝統市場
南大門市場は、約600年の歴史を持つ韓国最大級の伝統市場です。地下鉄4号線の会賢(フェヒョン)駅からすぐの場所にあり、ソウル駅の7番出口からも徒歩圏内。
市場内の店舗数はなんと1万軒以上で、衣料、キッチン用品、アクセサリー、民芸品、日用雑貨、食品、輸入品など、生活に必要なほぼ全てが揃うと言われています。
6月時点ではまだ工事中でしたが、2025年9月にはアーケードも完成予定で、より一層お買い物がしやすくなるとのこと。ぶらぶらと歩くだけで活気を感じられる場所なので、特に目的がなくても観光がてら訪れてみるのもおすすめです。
一人ごはんにも!南大門市場のローカルグルメ
南大門市場には、屋台や食堂も豊富です。名物のホットック(韓国式おやき)、太刀魚の煮付け(カムチジョリム)、タッコムタン(鶏スープ)、カルグクス(手打ちうどん)など、韓国のローカルグルメが楽しめます。
市場で働く人たちも立ち寄るせいか、早朝から営業しているお店が多いのも特徴。回転が速いお店が多いので、待たずにさっと食事を済ませたい時にも最適です。今回はその中でも
- 太刀魚煮込み&焼き魚
- タッコムタン(鶏スープ)
- お刺身
- キンパ
- カルグクス(手打ち麺)
のお店をご紹介します。価格は全て2025年6月時点のものです。
太刀魚煮込み&焼き魚:ヒラッカルチ
ヒラッカルチ(희락갈치)
📍ソウル 中区 南大門市場ギル 22-6
서울 중구 남대문시장길 22-6
営業時間:7:00〜21:00
定休日:日曜
NAVER MAP:https://naver.me/F2Zun1m5
★4号線 会賢(フェヒョン)駅 徒歩3分
1軒目にご紹介するのは、太刀魚横丁にある老舗、「ヒラッカルチ」です。カルチとは太刀魚のこと。その名の通り、太刀魚煮込み(カルチジョリム)が名物のお店です。
この看板を目印に、細い路地を進んでください。
ぐつぐつと煮えるお鍋が見えてきたら、そこがお店です。
早速入店!席数が結構あるので、時間帯にもよりますが並んでいてもそれほど待たずに入店できるかと思います。今回は2人で行ったので確認していませんが、お一人様用のカウンター席もあるそうです。
メニューは韓国語のみ。上から8行目までが食事メニューで、上から順に以下の内容です。
- 太刀魚煮込み
- サバ煮込み
- 焼き魚盛り合わせ
- 焼き干し鱈
- 焼きサワラ
- 焼きサバ
- 納豆チゲ
- ケランチム(茶碗蒸し)
今回は太刀魚が食べたかったので、太刀魚煮込みを2人前注文。1人前14,000ウォンでした。ケランチムは1卓につき1つサービスされるようです。焼いた太刀魚までついてきて、ボリュームたっぷり。
ふっくら美味しい太刀魚に、辛いソースがよく合って美味しい!ご飯が進む味です。太刀魚は骨が結構細かいので、それだけは注意ですね。中には大根も入っています。お箸でスッと切れるぐらいしっかり火が通っていて、よく味が染みています。
太刀魚煮込みは見た目ほど辛くはありませんが、辛いものが苦手な人には少しスパイシーに感じられるかもしれません。サービスで出てくるケランチムと交互に食べると、辛味が中和さます。ケランチムにも、海鮮の旨みがしっかり効いています。
焼き魚は日本の焼き魚とは少し違い、衣をしっかりつけて揚げ焼きにした唐揚げのような印象。これも食欲をそそる、ちょっと濃いめの味付けです。しっかり火が通っているので、こちらは骨もわりとバリバリ食べられます。カルシウム摂取!
このお店は白ごはんもすごく美味しかったです。今まで韓国で食べた白いごはんの中で、一番美味しかったと言っても過言ではないかも?
サービスで海苔もついてくるので、最後にはちぎった海苔、ほぐした太刀魚の身とお汁を少しかけて、ピビンパにしていただきました。これがとっても美味しくて、あっという間に完食。
お店の方がとっても優しかったのも好印象です。写真を撮らせて欲しいと頼んだところ、「どうぞどうぞ!」と素敵な笑顔で応じてくれました。
こんなふうにグリルで焼いているんですね。朝から晩まで通し営業なので、何時に行ってもしっかり食事ができるのもこのお店の良いところ。また必ず行きます!
タッコムタン(鶏スープ):タッチンミ
タッチンミ(닭진미)
📍ソウル 中区 南大門市場ギル 22-20
서울 중구 남대문시장길 22-20
営業時間:8:00〜20:30
定休日:日曜
NAVER MAP:https://naver.me/Fw7ir6pC
★4号線 会賢(フェヒョン)駅 徒歩3分
続いては、太刀魚煮込みと同じ路地にある、タッコムタン(鶏スープ)のお店。こちらも1962年創業の老舗ですね。2階もあり、席数は比較的多め。この日は9時頃に入店しましたが、見たところ圧倒的にご近所の常連さんが多そうでした。
ちょっと遠いですが、壁にメニューが貼られています。潔く鶏肉メニュー4種のみです。
- タッコムタン(鶏スープ)
- ゆで鶏定食
- ゆで鶏
- トンタッ(ゆで鶏1羽)
この時は、看板メニューのタッコムタン10,000ウォンを注文。市場は全体的にお手頃価格なのも嬉しいですね。
テーブルには鶏のガラ入れ、塩コショウ、唐辛子と食器がセットされています。
早速キムチ類が出てきました。白菜キムチとカクテキ、鶏肉用のタレとニンニク、コチュジャンです。ニンニクは生のままコチュジャンにつけて齧るようですが、結構パンチが効いているので少しずつ食べることをおすすめします。
主役のタッコムタンと白ごはんがやってきました。鶏肉はタレにつけていただきます。


他の韓国のスープ料理同様、スープ自体にはそれほど味がついておらず、かなりあっさりとしたお味です。そのままでも十分鶏の旨味が感じられますが、薄いと感じる場合にはお塩やキムチを投入して調整してみてください。
お肉はこれでもかと言うぐらい、たっぷり入っています。噂によるとお肉の量は日によって結構違う(!)らしいのですが、この日は食べても食べても無くならないほどすごい量でした。部位も色々で、鶏皮や骨付きの部分も。それぞれ食感も全然違うので、食べ比べが面白いです。
後ろでは常連らしきアジョシ(おじさん)たちが朝からソジュを飲んで盛り上がっており、お店のおばさんたちに何度も「うるさいよっ!ちょっと静かに喋りなさいよ!」と怒られていました。まるで韓国ドラマに出てくるような光景を見られるのも、市場の食堂ならではの醍醐味かもしれません。
お刺身:マンネフェッチッ
マンネフェッチッ(막내회집)
📍ソウル 中区 南大門市場2ガギル2 2階
서울 중구 남대문시장2가길 2 2층
営業時間:9:00〜22:00
NAVER MAP:https://naver.me/xQe2wKnY
★4号線 会賢(フェヒョン)駅 徒歩3分


3軒目は、お刺身で有名な老舗です。細い階段を上がった先、2階にお店があります。看板に書いてあるのは、「フェトッパッ(お刺身どんぶり)、メウンタン(辛いあら汁)」です。
お店はザ・ローカル店という感じ。椅子席とお座敷席があり、私はお座敷席でいただきました。ちょうど人がいなくなった後に撮影しましたが、地元の人たちがひっきりなしに入ってきていましたよ。
お昼は1人の場合、基本的にフェトッパッ(お刺身どんぶり)9,000ウォンになるようです。かなり大きめのボウルに、ご飯とぶつ切りのお刺身、レタス、海苔がたっぷり入っていて、ここに卓上の酢コチュジャンをかけて、よく混ぜていただきます。
鯖と大根の煮込みもセットです。大きな大根と身の分厚いしっかりした鯖、それに卵が入っていました。これだけでも結構なボリューム感です。甘辛い味付けで、食欲がそそられます。
続いてメウンタンもやってきました。メウンというのは「辛い」という意味ですが、全然辛くはなく、お魚の出汁がしっかり出ていて、ちょっとスープドポワソンに通じる雰囲気があります。
肝心のお刺身はいかにも新鮮なのがわかるぷりぷり食感で、シャキシャキしたレタスともよく合って美味しかったです。かなりボリュームがあるので、お腹を空かせて行くのがおすすめ。次回は2人以上で行って、お刺身盛り合わせを頼んでみたいところです。
キンパ:トントンキンパ南大門市場店
トントンキンパ南大門市場店(통통김밥 남대문시장점)
📍ソウル 中区 南大門市場2ガギル 6-13
서울 중구 남대문시장2가길 6-13
営業時間:7:00〜17:00(L.O16:00 ※土13:30)
※14:00〜15:00は休憩時間
定休日:日曜
NAVER MAP:https://naver.me/FJbWxRKa
★4号線 会賢(フェヒョン)駅 徒歩3分
★日本語メニューあり
次にご紹介するのは、食事を軽めに済ませたいときにぴったりな、テイクアウト専門のキンパ屋さん、トントンキンパです。
南大門の店舗はテイクアウト専門ですが、会賢(フェヒョン)駅の南側にある「南大門直営1号店」という店舗ではイートインも可能で、営業も19時までと少し長め。気分に合わせて使い分けるのも良いですね。
日本語メニューも用意されていました。種類がたくさんあるので、迷ってしまいます。よく見ると白米と玄米も選べるので、しっかり見てみてくださいね。1本4,000〜6,000ウォン程度と、お手頃価格なのも嬉しい。
オーダーはタッチパネル形式で、決済が終わると番号札が発行されます。この時は前に一人だけ先客がいましたが、5分ぐらいで渡してもらえました。お店の方が親切なので、韓国語がわからなくても何とかなると思います。
白と黄色の包み紙に包まれて、ずっしり重くて可愛いキンパの登場!具もたっぷり入っているので、1本で十分お腹いっぱいになります。ボリュームのある韓国料理に少し疲れた時、テイクアウトしてホテルでゆっくりするのも良いですね。
カルグクス:南大門カルグクス横丁
南大門カルグクス横丁
📍ソウル 中区 南大門市場4ギル 42-1
서울 중구 남대문시장4길 42-1
営業時間:6:00〜21:00
※店舗により異なる
NAVER MAP:https://naver.me/xAF7eIVo
★4号線 会賢(フェヒョン)駅 徒歩1分
南大門と言えば、真っ先に名前が挙がるのはカルグクス横丁かもしれません。広蔵市場のように、小さな店舗がずらりと並ぶ形式です。駅からすぐの場所で、朝早くからやっているのも便利なポイント。
大体どこのお店もカルグクス(うどん)とピビンバがセットで、おかずもいろいろ出てきます。お値段もとてもお手頃です。
ただ、タイミングによってはかなり混雑するのと、お店の人たちの呼び込みがすごいので、慣れない方はびっくりするかもしれません。雑多な雰囲気が苦手な方には、店舗型のこういうお店の方がおすすめです。
その他の市場グルメ
他に南大門で有名なものといえば、野菜ホットクですね。南大門路沿いにあるこちらのお店はいつも行列ができており、大人気ぶりが伺えます。私は(食堂でご飯を食べていつもお腹がいっぱいなので…)まだ試したことがありませんが、一度食べてみたいところです。
食べ歩きではありませんが、「おいしい三枚肉(맛있는삼겹살)」というサムギョプサルのお店も、いつも行列していて気になっています。GoogleマップでもNAVER MAPでも評判が良いので、ここは複数名で行くときにチャレンジしてみたいところです。
まとめ
南大門市場は、ローカルグルメの宝庫。昔ながらの食堂が多いので、地元の雰囲気を感じながら、手早くおいしいものをいただくのに最適です。
地元のお客さんも多い一方、観光客も多いエリアなので、お店の人が観光客慣れしているのも安心。メニューもシンプルなお店が多いので、注文にもそれほど迷わないと思います。最初は少し勇気が必要かもしれませんが、ぜひ思い切って足を踏み入れてみてくださいね。
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