2026年1月の年始に、新潟・南魚沼にある温泉宿「里山十帖」に2泊してきました。今回は3年ぶりの、待望の再訪です。
到着してから知ったのですが、里山十帖は2025年9月にリニューアルされたそうで、以前泊まったときと比べると、館内の雰囲気やサービス面で少し変化を感じる部分もありました。
そこで本記事では、冬の雪景色に包まれた里山十帖での滞在を振り返りながら、客室や温泉、館内設備を中心に、実際に泊まって感じたことを率直にまとめたいと思います。
なお、食事については内容が長くなりそうなので、詳細は別記事でご紹介する予定です。冬の里山十帖を検討している方の参考になれば幸いです。
✔︎ この記事でわかること
- 冬の里山十帖に実際に2泊して感じた、リアルな宿泊体験
- 越後湯沢駅・大沢駅からのアクセス方法
- 冬季訪問時の注意点
- レストラン、ラウンジ、温泉など館内設備
- 泊まってわかった良い点・気になった点
- 里山十帖が向いている人・向いていない人の傾向

里山十帖の料金と口コミをチェック
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里山十帖の概要

里山十帖はこんなホテル
里山十帖は、新潟・南魚沼の里山に佇む、全13室の小さな宿です。周囲には数軒の温泉宿があるのみで、見渡す限り里山の雪景色が続く、そんな場所にあります。
客室はすべてデザインが異なり、そのうち1室は離れ。築150年以上の古民家を再生した建物には、豪雪に耐えてきた立派な梁や柱が残され、そこにモダンな名作家具が静かに溶け込んでいます。

この宿を運営しているのは、雑誌『自遊人』を手がける株式会社自遊人。自遊人は複数の宿を展開していますが、中でも里山十帖は「Redefine Luxury(贅沢の再定義)」をコンセプトに掲げています。
過剰なおもてなしではなく、自然や空間、食といった体験そのものに価値を見出す宿です。便利!最新設備が満載!という宿ではないので、不安に思われる方は事前に宿のHPのQ&Aページを読んでおかれると良いと思います。
館内はアナログな感性が満載の空間で、じっくり考え事をしたり読書をしたりするには最高の環境です。
里山十帖のアクセス

里山十帖は、新潟県南魚沼市の里山エリアにあり、最寄りの主要駅は新幹線の越後湯沢駅と、JR上越線・大沢駅です。冬季は積雪量が多く、アクセス方法によっては注意が必要なので、事前に把握しておくと安心です。
越後湯沢駅からのアクセス(新幹線利用の場合)
東京方面からは、上越新幹線で越後湯沢駅まで向かうのが最も一般的なルートです。
越後湯沢駅から里山十帖までは、定額タクシーを利用できます。
定額タクシーは、事前に里山十帖へ連絡することで手配可能。前日までに、越後湯沢駅の到着時刻(乗車時刻)を伝えておく必要があります。料金は、当日ドライバーさんに直接支払います(冬期の料金は7,000円でした)。
なお、駅前のタクシーにそのまま乗車した場合はメーター料金になります。また、越後湯沢駅周辺はタクシーが少ないため、特に冬季は待ち時間が長くなることも。スムーズに移動したい場合は、定額タクシーの事前手配がおすすめです。
大沢駅からのアクセス(在来線利用の場合)
最寄り駅は、JR上越線の大沢駅です。里山十帖では、チェックイン・チェックアウト時のみ、1日各1本の無料送迎を行っています(予約制)。
- チェックイン時:14:30 大沢駅発
- チェックアウト時:11:15 里山十帖発
送迎を利用する場合は、事前予約が必須です。送迎時間以外に大沢駅を利用する場合は、タクシーでの移動となります。タクシーは里山十帖で手配してもらえますが、必ず前日までに乗車時刻を伝えておく必要があります。
大沢駅は無人駅で、駅前にタクシー乗り場や商店、喫茶店などはありません。電車の本数も少ないため、タクシーの事前予約は必須と考えておいた方が良いでしょう。
今回、往路は越後湯沢駅からタクシー、復路は無料送迎→大沢駅から上越線を利用しました。
冬季の注意点
冬季の猛吹雪など、天候によっては上越線が運休することがあります。その場合でも、上越新幹線は基本的に運休しないため、越後湯沢駅までは問題なく到着できるケースがほとんどです。ただし、上越線が止まった場合、里山十帖との往復手段はタクシーのみとなる点には注意が必要です。
✔︎ 冬に訪れる際の服装・移動の注意点
- 南魚沼は豪雪地帯のため、防水の靴やスノーブーツがあると安心
- 館内は暖かいものの、外に出ることもあるため厚手のアウターや手袋があると便利
- 雪道では滑りやすいため、ヒールや滑りやすい靴は避ける
- 移動手段は必ず事前手配を
- 大沢駅を利用する場合は、無料送迎の時間に合わせるか、タクシーの事前予約が必須
- 悪天候時は在来線が運休することもあるため、余裕のあるスケジュールでの移動がおすすめ
里山十帖の設備
小さな宿ながら、里山十帖には必要十分な設備が揃っています。
里山十帖のレセプション

入るとまず出迎えてくれるのは、この空間。

入って右側には薪ストーブがあり、冬でも驚きの暖かさです。館内では靴を脱いでスリッパなしで歩くことになっていますが、床も全然冷たくありません。

玄関部分は高さ10メートルの吹き抜けになっていて、柱は全て漆塗り。築150年の、古民家のパワーを感じられます。

レセプションはこちら。常時人がいるわけではないので、呼び鈴が置いてあります。
里山十帖のレストラン「早苗饗」
里山十帖の食事を担うレストランが、早苗饗(さなぶり)です。「早苗饗」とは、田植えが終わったあとに、その年の豊作を祈り、人々をもてなす雪国の風習のこと。店名からも、この土地の文化や暮らしを大切にしている姿勢が伝わってきますね。

コンセプトは、新潟・南魚沼の風土や歴史を料理で表現するローカル・ガストロノミー。雪国ならではの発酵・保存食文化を現代的に再構築したお料理は、決して派手ではないけれど、口に入れるとあっと驚くような美味しさと滋味深さに満ちています。
食材はできるだけ近隣から調達し、旬や暦に寄り添った料理構成。化学調味料は使わず、素材を余すことなく使い切るという「料理十条」に基づいたスタイルも、このレストランの大きな特徴です。
その取り組みは国内外でも高く評価されており、ミシュラン1つ星をはじめ、複数のガストロノミーガイドで評価を受けています。個人的には、このお料理のためだけでもここまで訪れる価値があるほどだと思っています。
レストランについては、こちらの記事で詳しくご紹介しています!
里山十帖を再訪|ミシュラン一つ星のレストラン「早苗饗」編
里山十帖のラウンジ
里山十帖には、宿泊者専用のラウンジが2か所あります。ひとつは、レセプション棟ロビーの中二階にあるラウンジ「小屋組み」。もうひとつは、館内ショップの隣に設けられたラウンジです。

レセプションの上にある「小屋組み」は、かつて蚕を育てていたという、母屋のメザニン部分を活用した空間。釘を使わず、ほぞで組まれた迫力ある梁が広がり、雪国の古民家建築を間近に感じられます。

到着後、まずは「小屋組み」でしばし休憩。

ショップ隣のラウンジは、前回来たときからかなり雰囲気が変わっていました。

こちらにも、デザイナーズ家具が多数配置されています。

どちらのラウンジでも、飲み物を自由に楽しめます。

アルコールだけでなく、サンペレグリノのフレイバーソーダがたくさん用意されていました。

ハーゲンダッツのアイスクリームも。バニラ味です。
客室に備え付けのタンブラーを使って、ラウンジの飲み物を客室へ持ち帰ることもできました。お部屋でゆっくり過ごしたい人にとっては、嬉しいポイントです。
里山十帖の温泉「湯処 天の川」

里山十帖の温泉は、宿泊者専用の湯処「天の川」。なんと言っても、この露天風呂からの景色が素晴らしいのです。
温泉からは、日本百名山・巻機山をはじめとした上信越国境の山々を眺めることができ、条件が良ければ夜には満天の星空や天の川が見られるそう。1月の訪問時には、周囲は一面の雪景色でした。

泉質は、ツルツル・ヌルヌルとした美肌の湯。源泉温度が27℃と低いため加温されていますが、露天風呂は寒い日にはどうしても温度が下がってしまうそう。中のお風呂でしっかり温まってから入らないと寒く感じるので、その点はちょっと残念でした。
利用時間は15:00〜翌10:00まで(宿泊者専用)。10:00〜15:00は清掃時間なので、連泊でも入浴できない点には注意が必要です。
私も2日目は15時に喜び勇んでお風呂に向かったのですが、皆考えることは同じだったようで、連泊の方はこの時間帯に集中していたようです。あまり広くないお風呂なので、少し時間をずらすほうがゆっくりできるかもしれません。

上の写真の通り、温泉棟までの渡り廊下は格子状の壁になっているので、雪が吹き込んできます。少し寒いのでご注意を。また、ツルツルとした泉質ゆえ、お風呂の床が大変滑りやすくなっています。ゆっくり焦らず入浴するのが良さそうです。
里山十帖の館内ショップ
館内には、里山十帖らしいセレクトのライフスタイルショップも併設されています。

家具が本当に素敵。こういう家具を置いて、すっきりした家で暮らしたいものです…。

館内でアメニティとして使われている化粧品など。

食品も、どれもこれも本当に美味しくておすすめです。今回は新米も並んでいました。

私の一押しはこちら、お餅です。やはり使っているお米が良いのでしょう、本当に美味しいんです。前回買って、あまりの美味しさに自遊人の通販サイトで再購入したほど。今回も2袋購入しました。


食器や調理器具類、衣類など並んでいます。

コルミッコという、編み物のチャリティプロジェクトに参加することも可能です。お部屋でゆっくり編むのも楽しそうですよね。

なお、ショップの商品は合計1万円以上の購入で配送料が無料になります。私は今回、新米やお餅、お味噌などを買って送ってもらいました。
重たいものを色々購入したので、配送サービスがありがたかったです。
里山十帖の客室(205号室)
それでは、いよいよお部屋へ。

チェックイン時、まずはレストランスペースでウェルカムスイーツをいただきます。酒粕入のチーズケーキ、美味しい。

畳張りの静かな廊下を進んで、突き当りの205号室が今回のお部屋でした。
リビングエリア

露天風呂付きのお部屋です!

入って右手側には、クローゼットスペースが。

バスローブはかごに入っていました。

窓側にはデスクもあります。

それほど開けた景色ではありませんが、森が雪に覆われて綺麗です。窓際なので、長く座っていると流石に冷気が伝わってきます。

卓上には館内の案内や書籍など。

電話も可愛らしいですね。

ルームサービスの案内はこちら。気になるメニューばかりですが、夜の食事に向けてお腹をぺこぺこにしたいので我慢。

夫がお酒を頼んでいたようです。

ポットとコーヒーメーカー。

引き出しを開けると、おやつや食器が用意されています。


冷蔵庫の中の飲み物は無料です。お水やお茶はガラスの容器入り。私は早速みかんジュースをいただきました。
ベッドエリア

ベッドのエリアは畳張りになっています。かけ布団が軽いのにとても暖かくて、寝心地もばっちりでした。コンセントは上の部分に隠れています。

オーガニック素材の館内着の着心地も最高です。買って帰りたいほどでしたが、ちょっとお高めなので諦めました。
テラス・露天風呂

テラスの左側にある露天風呂。温度が下がった場合には加温しますとのことでしたが、結局最後まで大丈夫でした。

外に座ることもできますが、さすがにちょっと寒かったです。


2日目から雪が降り出して、あっという間にテラスも雪化粧。露天風呂も雪に覆われていたので、夫がせっせとお湯をかけて雪を溶かしてくれました。
洗面エリア

お部屋の中には湯船はありませんが、シャワーはあります。

アメニティはWaphytoのものでした。メイク落としと化粧水、乳液も準備されていましたよ。

引き出しの中には、サロニアのドライヤー。

タオルウォーマーがあるのが嬉しいですね。温泉に行った後も、ここにタオルをかけておけばすぐに乾きます。

お部屋のデザインは全室異なっているので、泊まり比べてみるのも面白そうです。上の写真は、前回泊まった303号室。こちらは畳張りではなく、ベッドが2台並ぶスタイルでした。
素敵な宿こそ連泊がおすすめ

この里山十帖、できることなら連泊がおすすめです。私の場合「せっかく新潟まで行くのだから」というのも理由の一つではありますが、個人的には素敵な温泉宿ほど連泊が良いと思っています。
なぜなら、連泊すれば1晩目と2晩目でお料理の内容も変わる上、何より温泉を何度も堪能できるから!2日目には、朝ごはんをいただいて温泉に入り、お昼寝してまた温泉に入って…といった、夢の食っちゃ寝生活も可能なわけです。こんな幸せなことはありません。
連泊する場合、事前にお願いしておけば軽めのお昼ご飯を準備してもらえますよ。
冬の里山十帖 2泊の率直な感想

実際に2泊して感じた点を、良いところも悪いところも併せてご紹介します。
里山十帖の良いところ
- お料理の美味しさ
- 静かで落ち着いた雰囲気
- 美しいインテリア
- (冬期の場合)雪景色
- ショップの品揃え
お料理については別記事にもまとめましたが、本当に素晴らしいです。こちらのレストランのためにだけでも、わざわざ里山十帖に行く価値があると私は思います。知恵と恵みの詰まった素敵なお料理の数々に、今回も唸らされました。
また、客室も少なく、ゲストの雰囲気も落ち着いているので、館内が心地よい静けさに満ちているところも素敵です。ゆったり過ごして、心身ともにリフレッシュできます。私は2回とも冬に訪れていますが、きっと他の季節にもそれぞれの良さがあることでしょう。
里山十帖の気になったところ
一方で、様々なレビューで目にした通り、少し気になった点もあります。これについては、誤解のないよう少し丁寧にご説明したいと思います。
- サービスのぎこちなさ
2025年9月のリニューアルを機に、かなりスタッフさんが入れ替わった様子。確かに、一部でややぎこちない対応があったことは否めません(もちろん安心感のあるスタッフの方もいらっしゃいました)。
どなたも一生懸命なのは伝わってきたので、個人的に嫌な感じは全くありませんでしたが、隅々まで目配りの行き届いたおもてなしを期待すると、少し期待外れだと感じるかもしれません。リニューアル後の過渡期ならではだったのかなとは思います。
- 温泉の設備
泉質はすごく良いんです。ただ、浴室の温度がかなり低いのと、シャワーの水圧が弱すぎて、温泉に浸かるまでに本当に寒かったです。思わずその場にいた数人で顔を見合わせてしまったほどで、これは切実に改善して欲しいです。
また、チェックイン時に聞いてはいましたが、露天風呂はやはり少し水温が低く感じられて、寒い日にはちょっと厳しかったです。それでも、泉質そのものの良さや、雪景色の中で山を眺めながら湯に浸かる体験は、ここでしか味わえない魅力だと感じました。
冬の里山十帖はこんな人におすすめ
特におすすめなのはこんな人
- 静かな環境で、自分の時間を楽しみたい人
- 雪景色や里山の自然に癒されたい人
- 食にこだわりがあり、体に良いものを食べたい人
- インテリアが好きで、名作家具を試してみたい人
- 多少の不便さも含めて、旅の味わいだと感じられる人
正直、合わないかもしれない人
- 至れり尽くせりの接客を期待する人
- 虫が極端に苦手な人
- 移動の寒さがストレスになりやすい人
まとめ
冬の里山十帖に2泊して感じたのは、やはりこの宿は刺さる人には深く刺さる宿だということでした。
豪雪地帯の里山という立地、築150年の古民家を生かした建築とこだわりのインテリア、そして土地の風土に根ざした料理。どれも分かりやすいゴージャスさとは少し距離がありますが、その分、滞在そのものが「体験」として強く印象に残ります。
一方で、今回は冬場の温泉の設備、サービスのばらつきなど、少し気になる点があったのも事実。しかし、それでもなお、「また来たい」と思わせる力がこの宿にはありました。雪に包まれた里山の静けさの中で、温泉に入り、本を読み、考えごとをし、丁寧に作られた食事を味わう…そんな時間を愛する方に、ぜひおすすめしたい宿です。
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