今回、なぜウズベキスタンを旅行先に選んだかというと、本当にたまたま、YouTubeでプロフの作り方の動画を見たのがきっかけでした。なんだこの料理は…なんだこの作り方は…と驚き、ぜひ食べてみたいと思ったのです。もちろんそれ以外にも行きたかった理由はありますが、何と言っても食欲は大きなモチベーションです。この瞬間を楽しみに待っていました。
プロフとは…
一般的にプロフはお昼に食べるものらしく、タイミング的にようやく食べに行けたのは旅行3日目、ブハラの2日目でした。ホテルから近い、その名も「The Plov」というお店に向かいます。
お店は大きな通り沿いにあり、平日の13時頃にも関わらず前の駐車場はいっぱい。観光客らしい姿はなく、地元の人ばかりのようです。これは期待!
こちらは入ってすぐのゾーン。かなり広いレストランです。席は自分で探して自由に座って良いようでした。
私たちは奥の席に座ることに。この写真から向かって左側にもたくさんテーブルがあり、ほぼ満席。すごい人気です。
お店によってはメニュー表がないこともあると聞いていましたが、幸いわかりやすいメニューが準備されていました。メニューはブハラプロフとサマルカンドプロフの2種類でしたが、もちろんブハラのものをオーダー。
周りを見ると、大皿のプロフを2人で分け、ナンと一緒に食べている人も結構いました。炭水化物祭り…と思いましたが、たぶん大阪人がお好み焼きでご飯を食べるのと同じですね。プロフには卵やお肉の追加もできるようでした。この辺りでは馬肉も食べるんですね。
卓上には砂糖菓子が用意されていました。かなり甘いです。
まずはサラダ。こちらのサラダは味付け薄めでしたが、お野菜の味が濃いのとプロフの味付けがしっかりしているので、ちょうど良いバランスです。これ単体で食べたら物足りないかもしれません。
やってきました!こちらがブハラのプロフ(0.7人前)です。たっぷりのお肉と黄色い人参、レーズンやひよこ豆が載っています。
一口食べて見ると、ほんのり甘めの味付けです。レーズンから出る甘味なのでしょうか。前評判で聞いていた通り油は強め、と言ってもブハラ式は他地域と比べてかなり油控えめだそうですが、油のおかげかお米の粒がしっかりしています。ピラフとも炊き込みご飯とも違い、お米も具材の一つという感じで、強いて言うならスペインのパエジャが一番近いかも?お肉はほろほろ、人参は驚くほど甘く、甘みの正体はレーズンだけでなく人参かもしれません。これは癖になる味…!
暑かったことに加えて、大きな幹線道路を渡れるかわからず行きは徒歩10分の距離にタクシーを利用してしまいましたが、帰りは歩きます!ウズベキスタンの人たちは運転が荒くないので、大きな道路を渡る時も怖い思いをすることはありませんでした。
ホテルに帰って、日が落ちるまでそのまましばらく休憩です。元気があればプールに入ろうかと思っていましたが、そんな元気はなかった…太陽のパワー、絶大です。
そして夕方、再び散策へ。
夕方のラビハウズです。池以外の何があるというわけでもないのですが、何時に来ても賑わっており、なんだかリラックスできる場所です。
ラビハウズの近くのドーナツ屋さんでお茶をして、再び散策へ。ブハラの街は車が通れないエリアが結構あるようで、広いスペースに行き交うのは人だけ、という光景がよく見られます。こんなにタイプスリップ感があるのは、車の姿を全然見かけないからか…と、2日目にしてようやく気づきました。
前日の夜も朝も来た場所ですが、再びカラーン・モスクのある広場へ。夕陽を浴びて光り輝く広場があまりに美しく、しばしベンチに座ってぼんやりしていたら、現地の中学生ぐらいの子供たちと先生が話しかけてきました。英語の練習だそうで、10人ぐらいに取り囲まれるというかつてない経験をしました。
こんな経験も、他の国であればちょっと警戒してしまうところですが、ここは本当に平和そのもの。積極的に色々聞いてくれる子もいれば、恥ずかしくてなかなか喋れない子もいて、こういうのは万国共通ですね。みんな好奇心旺盛な眼差しでこちらをまっすぐ見つめていて、とても可愛かったです。呪術廻戦はウズベキスタンでも流行っているそうですよ。
少年少女たちに別れを告げて、前日夜に通った2つのメドレセ(神学校)へ。夜もシンプルなライトアップが美しかったのですが、夕陽を受けて輝く夕方も素晴らしく美しい!
こちらはアブドゥルアジス・ハン・メドレセです。入口のムカルナス(立体の幾何学装飾)が豪華絢爛。
近寄ってみると、隅々まで本当に贅沢な装飾が施されているのがよくわかります。
この淡い色合いも素敵。ゴールドが夕陽に映えます。
向かいにあるのはウルグベク・メドレセです。前日の夜は閉まっていましたが、この時間(19時過ぎ)にはまだ開いていました。入口を入ったところ、ど真ん中で猫ちゃんが寝ていました。
中は修復中のようです。この一つ一つの部屋で神学生たちが勉強していたのですね。ドアがかなり低くできているのは、頭を下げて謙虚に学ぶ姿勢を常に持つためなのだと、この後のサマルカンドのガイドさんにお聞きしました。ここも同じような作りですね。
日が暮れてきたので、晩御飯を食べに再びオールド・ブハラへ。暑くて思ったほど観光はできませんでしたが、それでもゆっくり散策ができて楽しい一日でした。
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